ひねくれ双子の険しい恋路
~♪~♪
バサっ。
携帯のアラームで目が覚めた。
『ふぁぁ…』
あくびがでる。
まだ眠いなぁ…。
重い体を起して、ベッドから降りると、梨沙はまだ寝ていた。
『って当たり前か』
1人で納得。
だってまだ朝の6:30。
いつもだったらまだ寝てる時間。
とりあえず学校の支度をする。
顔洗って、着替えて、荷物詰めて…。
――10分後、あたしはこの部屋を出た。
そして、食堂に行って朝ごはんを軽く食べる。
食堂は朝早くても開いてるからね。
「あれぇ、今日は1人なの?」
食堂のおばちゃん。
いつも梨沙と一緒だから、気がついたのかな。
『はい。私、日直の仕事があるので』
嘘ではないけど、ただの口実。
「あらそう。偉いねぇ。頑張って」
『はい、ありがとうございます』
名前がわからなくても、梨沙と間違えられても、おばちゃんのこの笑顔は嫌いじゃない。
食べ終わって、部屋に戻って歯磨き。
ついでに梨沙への書き残し。
【梨沙へ
あたし日直の仕事あるから先にいくね。朝日とごゆっくり♪
砂希より】
あたしはカバンを持って、学校へ向かった。