ひねくれ双子の険しい恋路
「ピンポーン!!俺、高等部から編入したんだ」
「「へぇー……。そんなに頭良かったっけ?」」
「お前ら、2人して俺をバカにすんな。努力の結果ってヤツだよ」
この人は、福田朝日(フクダ アサヒ)。
近所に住んでいた、幼馴染。
まさか、こんなところで会うなんて思わなかった。
「昔と変わらず、そっくりの仲良しさんだよなぁ」
「「お褒めのお言葉ありがとうございますー」」
「ほら、息ぴったり」
「「ふーん……。じゃあどっちが梨沙でどっちが砂希か分かる?」」
久しぶりに再会した幼馴染にもこんなこと聞くなんて、ホントひねくれたなぁって自分でも思ってるよ。
だけど、黒い気持ちって止められない。
ダメって思ってても、制御できない。
……いや。
できなく、なったんだ。
制御装置が壊れちゃったんだよ。
周りの人たちのせいで。