ひねくれ双子の険しい恋路
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パチ。
あたしが目を開けると、あたしは一夜の胸に寄りかかったままだった。
……よく考えるとこの格好、恥ずかしい。
誰もいないからいいものの。
いや、よくない。誰かいてもいなくてもよくない。
うっかり気持ちの良いあたたかさに流されるところだった。
「……起きたか」
『あ、うん、ごめん。……どのくらい経った?』
「10分くらい」
よかった。
そんなに長くない。
『あの、さぁ……』
「なに」
『もう大丈夫だから……その、離してくれていいんだけど……』
いつまでこの態勢でいる気……?
「嫌だって言ったらどうする?」