詠草綴
呼吸をするように詩を書くのが詩人だという
詩人の呼吸が詩になるという

ならば私は詩人などではなく
私の言葉も詩などではない

呼吸のようにはいかない

精神を時間を 我が身を削って
死ぬ思いで脂汗と共に書き出す言の葉

吐き出さなければ詰まってくる
嘔吐のように 排便のように
生きるために必要なだけ
私は言葉を絞り出す

呼吸をするために書く
飾ることなど許されない
醜い生きる術でしかない
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