何でも言うこと聞くイケメン、欲しくありません?
あーと思う。
何でも言うこときく奴が手に入ったということか、これは。
嬉しいと言えばそうだが、実際に巡りあっちまえば嬉しさは半分ぐらいにしかならない。
どう扱うかに困る。
本当になんでも言うこと聞くのかと思い。
「脱げ」
さあとどん引きされた気配を味わった。
「咲ちゃん……」
「いやいや、なに、やめてっ。憐れみたっぷりの目で見ないで!いいじゃん、ちょっと男の体に興味あったし」
「やっぱり飢えていたのねぇ」
「う、る、さ、いっ。ただの試しだよ。本当に私の言うこと聞くのかも疑問だったし、試しにな――って」
もう脱ぎ始めた奴に目玉がひんむいた。いや、あくまでも例えだが。