何でも言うこと聞くイケメン、欲しくありません?


「って、誰だてめはぁぁぁ!」


勢い良く男を蹴飛ばした私だが。


どうやら前期、現実逃避をしていたようだ。


思わず体を触る。

衣類乱れなし、下着もつけているし、濡れてもいない。


どうやら一線を越えたというのはないらしい。


ふうと出てきた嫌な汗を拭えば、むくりと男が起き上がった。


「咲、お目覚めですか」


「ああ、目覚めたよ。バズーカ砲で起こされた並みの目覚めだよ。って、私は芸人になったつもりはない!」


一昔前のテレビでは芸能人をバズーカ砲で起こすというとんでもないこともあったが、さておき。


「あんた、誰?」


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