何でも言うこと聞くイケメン、欲しくありません?
「朝ご飯よ」
「わあい、丁度お腹がすいていたんだ。ありがとう、アンパンマ――って、ちっがーう!」
ばしんと机を叩き、この明らかにおかしな状況を白紙に戻す。
「なんで人んちの部屋に勝手に入れるんだ、なんで朝っぱらからお前の顔を見なきゃならん、なんで男がいるんだ、なんで私の昨日の記憶がないんだ!
ワタシハダレデスカ、オーニホンゴワカリマセーンッ」
「パニクりすぎよぅ、順を追って説明するからきちんと聞きなさい」
私の前に正座するAは、人差し指を立てて。
「あなたは成功したのぅ」
「は?セイコウ?」