君 と 歩 む 道
第1章...運命の転機
季節は、ちょうど春の終わり頃――。

あたし、末永夕姫(スエナガユキ)は、机の上においてある、一枚の紙を前にして頭をかかえていた。
「どうしよう~っ・・・。進路なんか高1なんかで決めてないっつーの!」
それは進路調査だった。

あたしには、ハッキリとした夢が無い。
大学に進学したいし、普通のOLでもいい。
自分で喫茶店を開くのもいい。ネイリストもなんだかカッコいい。
なかなか進路が決まらないのは、きっと優柔不断な所と、すぐにひとつの事に飽きてしまう所が原因だろう。

ふと、辺りを見回すと、あたしのように頭をかかえている人はおらず、みんなスラスラと紙にシャーペンを走らせていた。
(つーかッ・・・・・なんでみんな進路決まってんの!?)

その時、唖然とするあたしの、机の前を悠然と通り過ぎる人がいた。
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