...愛してる。
1章
想
「 え...? 」
それは、何よりも...
嬉しいはずのこと。
でも...違った。
普通なら嬉しすぎて
たまらないと想う。
だけど...悲しさと疑問が
私のなかにあった...。
私、徳永 莉依は、今...
好きな人に告白した。
返事は、
「 俺も好きだよ。
付き合ってもいいよ 」
ときた。
単純に嬉しい...そう想っていた。
でも条件があると言われた。
それは、
「 でも、まだ誰にも
言わないで...! 」
私は、付き合うにあたって
このことが一番イヤだった。
嘘をつくのが下手で嫌いな私。
今まで秘密なしにしてきた友達に
告白したことは、知っているのに
返事を内緒にするなんて...。
絶対に結果を聞かれるのに...。
ましては、付き合えるという
嬉しくて幸せな結果なのに...。
少し講義してみたが「まだ無理」
と言われた。
なんで?私と付き合うのが
恥ずかしいの?バレるのがそんなに
イヤなの?という気持ちで
いっぱいだった...。