Kiss
坂道を下ると駅の西口が見えてきた
子供のようにワクワクしている自分がいる
料金を支払いトランクからキャリーバックを下ろしてもらう
ガラガラと音をたててエレベーターへ向かいボタンを押すと、後ろからガラガラと聞こえた
振り返ると笑顔のケイタが歩いてきた
「ごめん、気付かなかった!下で待っててくれたのね」
『うん』
アタシの髪を撫でながらケイタが言った
「遅くなってごめんなさい」
『大丈夫だよ、チケットもとってあるから後は乗り込むだけ(笑)』
エレベーターに乗り込み2階のボタンを押すとケイタがKissをしてきた
『昨日会ったばかりなのに、会いたくてたまらなかった…』
「アタシもよ…日曜の夕方まではずっと一緒よ」
『最高(笑)』
改札へ向かいながらチケットを手渡される
『安心して、隣の席だから』
「別々でも良かったのに(笑)」
『リータン泣くでしょ』
「ケータンがね(笑)」
『うん…泣いちゃう
少しの時間もリータンと離れたくない』
「リホもだよ」
改札を通りホームへ向かう