Kiss

ケイタの後をチョコチョコ付いていく

人が多くて並んで歩けない

ケイタは何度も振り返りアタシがいることを確認する

改札を通りタクシー乗り場に向かうときにやっと手を繋げた

『大丈夫?重くない?』

「ガラガラしてるだけだもの平気よ(笑)」


タクシーに乗り込み行き先を告げる


『やっぱり東京は暑いね…』

「うん!でもアタシ暑いの大好きよ」

『俺苦手…イライラしてくる』

「今もイライラしてるの?」

『してない(笑)リホちゃんとだったら大丈夫みたい』

「変なの(笑)」


手を繋ぎながら会話をしていると、あっという間にホテルに到着した

「ケータン、ビジネスって言ってたけど綺麗なホテルね」

『流石にリータンと旅行に来てまで普通のホテルに泊める訳には行きません(笑)』

「会社の方には何て言うの?」

『リータンは心配しなくて良いから(笑)』

明日までケイタは出張になっている…実際明日は横浜で打ち合わせがある

と言うことは経費の申請をあげなければ可笑しな事になる


ケイタはチェックインの手続きを済ませ、アタシの待つロビーのソファに来た

『行こうか!』

エレベーターに乗り部屋へ向かう


『狭いね…』

「今日は寝るだけだもの、綺麗だし充分よ
お食事は直ぐに行く?」

『軽くシャワー浴びたいな』

「アタシもそう思ってた」

『じゃあ行こう!』

張り切ってシャワールームへ向かう

『リホちゃ~ん!まだ来ないの?』

「ケータン終わったら行くから」


頭を拭きながらケイタが出てきた

『リータンの嘘つき…今日からはずっと一緒に入るって言ったのに…』

「お風呂はね!」

『同じだよ』

「アタシもシャワーしてくるね!」

ごまかしてシャワーに入った





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