Kiss
メニューを開くと直ぐに生ビールが運ばれてきた
「とりあえず乾杯しようか」
二人ジョッキを持ち
『リホちゃん、改めて初めまして
乾杯!』
「初めましてケイタくん
乾杯!」
喉が渇いていたのか、まだ夏には遠いC市には珍しく真夏の様な外気のせいか、今日の生ビールは格別に美味しかった
好き嫌いの多いアタシを気遣いオーダーをするケイタ
30分後にはテーブルに乗りきれない程に料理で一杯になった
会話に夢中なアタシ達は、お酒は進むもののお箸は一向に進まない
『頼み過ぎたね…
でも俺、テーブルが一杯にならなきゃ嫌なんだよね(笑)』
「分かる(笑)
アタシも食べきれないって分かっているのに、いつも頼みすぎちゃう」
と二人で笑いながらも、箸ではなくグラスを手にする