センセイと私の不可思議恋愛
はぁー、抱きしめられた。
萌美って呼ばれたー。
めちゃ好きやわ、黒岩。
照れ屋さんなとこもかわいくて好き。
「あんた、ニヤニヤして気持ち悪い」
またお母さんの登場や。
「本、読む気、ないんやったらお母さんに貸してや」
「嫌や。教師モノは嫌いなんやろ」
お母さんは、私の手から本を奪って、読み始めた。
「ジャージって!オヤジやんか。先生やったら、白いシャツにベストやろ」
お母さんは、小説に突っ込みを入れながらも、嬉しそうに読んでる。
「先生に恋するってあかんことなん?」
真剣に聞いてみた。
「あかんことない。好きになる気持ちは、自由やん」
お、理解ある答え。
これなら黒岩のこと賛成してくれるかな?と思った私は甘かった。
「でも、自分の娘が先生を好きになるのは許さへん。辛いに決まってるから」
ガーン。
てか、辛くないよ。
めちゃめちゃ幸せやで、私。