センセイと私の不可思議恋愛





そのままお風呂まで追いかけてきたのは言うまでもない。




てか!!




「本、風呂の中に持ってこんとってよ!!」





てか!



「お母さん、なんで服脱いでんの?恥ずかしいから出てって」







なぜか、何年かぶりにお母さんと一緒にお風呂に入ることになってもーた。





「萌ちゃんとお風呂に入るなんて久しぶりやな。あんたは、お風呂が好きでなぁ」




怒られると思ったら、何やら思い出話が始まった。



お母さんは、歳のわりにはナイスバディーで。


頑張れば、まだまだビキニも着れる。





「あんたが生まれてから、ずっと私がひとりでお風呂入れててんで。お父さん帰り遅かったから、夕方から1時間くらいかけて、お風呂入れてたなぁ」




「1時間も入ってたん?」




「そやで。だって、あんたはまだお座りもできひんから、ベビー用の椅子に座らせて、その間にお母さん急いで自分の体とか洗って、終わってから萌ちゃんの体洗って・・・・・・それから湯船でふたりで遊ぶねん。これがまたかわいくてさ~」





初めて聞いた話やった。


記憶にない遠い昔のこと。






いっぱいいっぱい苦労かけてきたんやな。





「私のひざに乗せて、ぷかぷか浮かんでる時の顔はたまらんかったな~。出ようとすると、怒るから長いことお風呂で遊んでたんやで。お風呂終わったらまだ大忙しで。風邪引かんように、私は裸のままあんたの服着せて髪の毛乾かして・・・・・・綿棒で耳掃除して、それからやっと自分の服着て、おっぱいあげるねん。そしたら、萌ちゃんはすぐにうとうとして・・・・・・大変やったけどあの顔見たら、疲れも吹っ飛ぶねん」




お母さん、なんで涙目なん??



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