センセイと私の不可思議恋愛
その日の授業は、全く頭に入らんかった。
(普段から入ってないけど)
「萌美、部長やってや」
小声で話しかけてくる瑠美。
「嘘~!部長は瑠美やろ」
「あ、ビジュアル的には姫華ちゃんやんな」
「せやな。女子サッカー部は美人!ってイメージが定着するかも!!」
と、盛り上がっていると・・・・・・
「はい、静かに」
頭を教科書でコツンとやられた。
見上げると、青山。
「勉強も大事やぞ」
「は、はい!!」
「・・・・・・おめでとう」
うちらにしか聞こえん声で言ってくれた。
ニヤリと笑う青山。
一瞬見せた裏青山の顔に、私も瑠美も爆笑。
休み時間に、隣のクラスの姫華ちゃんに報告。
「超かっこ良かったで!!青山!!」
「マジで~!!見たかったな」
相変わらず姫華ちゃんは人気者で、女子が周りにいっぱいおる。
サッカー部のこと知ったら、いっぱい入部してくるんやろうなぁ。
姫華ちゃん狙いで。
またまたジェラシー。
「でな。姫華ちゃん、部長やってくれへん?」
「え?それは無理~~!私、そういうのん苦手やねん」
顔の前で両手をバタバタさせる仕草がプリティ。
同じことを私がやっても、顔がかゆい人みたいになるだけやった。
「かわいい子が部長の方がええやん。それに、実はしっかり者って知ってるで~」
一緒にいるとわかる。
照れ屋さんやけど、いざとなるとしっかりしていて頼りになる。
「それに・・・・・・むふふ」
顧問が青山になれば、部長は顧問といっぱい連絡取り合うことになるし・・・・・・!
一番の目的はそこにあったりする。
「ちょっと~!ニヤニヤしすぎやわ、萌ちゃん!」
「むふふふふ」
姫華ちゃんは考えておくって言ってくれた。