センセイと私の不可思議恋愛




「明日の練習は、市民グラウンドを使わせてもらうことになった。入部希望者多いから、高校では無理やろうって緑川先生が言ってた。市民グラウンドは中学のサッカー部も時々使ってるから、ちょうど良い」




困る。


困るって。




彼氏(まだやけど)が部活のコーチなんて。


そんなん、禁断の恋やんか~!




と思いつつも、超ニヤニヤしていた私に。




「もしかして、小阪は、黒岩派?」



「違います、違いますねん!!」



とおかしな返事をした私に青山は言った。





「ほうほう。そういうことか。面白くなりそうやな」




悪魔ぁ~!!!!


青山って、人の心が読めるんかもしらん。






「俺も参加したいところやけど、明日俺が行くと入部者増えて困るやろうから、しばらくはまだ隠れとくわ。ごめんな、姫華。寂しいやろ」



姫華、姫華って・・・・・・


こんな青山見たら、みんなびっくりするやろうな。





普段はあんなに爽やかやのに。





「で、お前らいつ着替えるん?」



と天然ぶりを発揮。




「青山先生がいるから着替えられないんですよ~」






そうかそうかと部屋から出て行った青山。


そして、真っ赤になったままの姫華ちゃん。




瑠美は、窓から緑川を見つめてる。




私は・・・・・・


心の中で語りかける。




“黒岩、好きやで”と。






恋に溢れた、女子サッカー部、始動!!





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