センセイと私の不可思議恋愛
「あの人、結構かっこよくない?」
後ろに座っていた3年生がコソコソと話してる。
「颯が顧問じゃなくてもいいかも」
「この人も緑川もまあまあイケてるもんな」
コソコソ話すなら、聞こえへんように話してくれへんかな・・・・・・
私も瑠美も、テンション下がるやん。
わかってたことやけど、うちら3人が恋する相手は、
標準以上で、誰が見てもそこそこかっこいい。
青山は特別かっこいいとして。
黒岩と緑川は、“まぁ、かっこいいよな”ってレベル。
「不安やな」
つぶやいた瑠美に、私も。
「うん。同じ気持ちやわ」
黒岩がコーチになってくれたら会える時間は増えるけど、やきもちやいちゃう時間も増えてしまう。
見えへんかったら、気にならんのに。
目の前で・・・・・・ほら。
あんなことされたら・・・・・・
モヤモヤ
イライラ・・・・・・
しちゃう。
「黒岩先生って独身ですかぁ?」
美人な2年生が、黒岩に近付いてた。