センセイと私の不可思議恋愛




「でもな。萌ちゃんにはちゃんと女子サッカー部頑張って欲しいから、部活中は俺のことコーチとして見るんやで??俺も、できるだけ意識せんようにするから」



私の両肩に手を乗せた黒岩が、うんうんと頷きながら話してくれる。



この人・・・・・・私の好きな人。


こんなかっこええ人が、私を選んでくれた。




信じられへん。





「聞いてる?」




「は、はい。コーチ」




黒岩は、それでよろしいと言って、私から離れた。





「あ、黒岩!心だけは私だけの黒岩でおって欲しいねん」





思わず口から出たそのわがままを、黒岩はしっかり受け止めてくれた。





「何言うとんねん。俺の心は萌ちゃんのモンやで。ま、体もあげたいところやけど」






嬉し涙を流す私に手を振って、黒岩は練習に戻った。





私は涙を拭いて、トイレで気持ちを落ち着けてから練習に戻ることにした。







< 166 / 305 >

この作品をシェア

pagetop