センセイと私の不可思議恋愛
「俺が言ったのは、絶対にバレないようにお願いしますってことだけ。2、3年もおるし、黒岩先生のこと狙ってる子もおる。だから、もし勘付かれたら小阪が辛くなる。絶対バレんようにうまくやってくださいって俺は言っただけやぞ?」
っ!!
そんな顔で見つめんとって!!
超、かっこいい。
寂しげっていうか。
切ない顔。
「誤解、してました。すいません。てっきり、緑川先生が黒岩先生に何か言ったんかなと思って。私としては、やっぱり黒岩先生にコーチやってほしいから」
「お前、友達想いやな。小阪のためやろ?ええヤツやん」
私の頭を中指の第二関節でコツンと叩く。
緑川先生の得意技。
私をキュンとさせる技・・・・・・
「私、部長としてやっていけると思いますか」
ずっと不安やったことを聞いてみる。
緑川先生はまた私の頭をコツンコツンと二度叩く。
「俺が選んだんやから安心しろ。俺は見る目あるから」
緑川先生はめっちゃ大人やし、もうおじさんの域に入ってる年齢やと思う。
だけど・・・・・・
私は、対等に向き合いたいと思った。
この人と、恋がしたいと。
本気で思ってしまった。
【瑠美SIDE終】