センセイと私の不可思議恋愛
「うちら、付き合ってへんやん。何が問題なん?」
私は子供過ぎるんかな。
そういう問題じゃないんかな。
黒岩はしばらく黙った後、フーっと息を吐いて、私を見た。
その顔が、ほんまにいい顔で。
やっぱり大好きなんやなって感じる。
「そうや。俺と小阪は付き合ってない。だから、別に俺がコーチを引き受けても問題はない」
元気ない、黒岩。
どうしたん?
小阪、とか・・・・・・嫌や。
「な~に、暗い顔してんよ。別に付き合ってへんねんから、堂々としといたらええやん。黒岩が変に意識するから~。私、コーチとしてしか見てへんでぇ~」
無理して明るく言ってみた。
逆効果?
黒岩の表情はさっきよりも暗くなってて。
「そうやな。小阪の言う通り。俺がおかしいねん。俺が・・・・・・不器用やから、お前みたいに普通にできひんねん」
「黒岩・・・・・・?」
黒岩、こっち見て。
夜空なんか見んとって。
「だから・・・・・・これで終わりにしようや。別に付き合ってなかったし、こんなこと言うのはおかしいねんけど」
終わりにしようや・・・・・・・・・・・・?
何も始まってないのに。
もう終わるん?