センセイと私の不可思議恋愛
「ずっと、好きで・・・・・・おるもん」
絞り出した声は、黒岩に届いた?
黒岩は何も言わずに、トントンと私の肩を叩いた。
「俺を好きやって言ってくれてありがとう。少しの間だけやったけど夢みたいに幸せやった。こんな形で終わるのは悲しいけど、これからはコーチとして見守るから」
こんな形で終わる・・・・・・
終わる。
終わる?
もう終わるん?
黒岩はそれでいいん?
「最初から無理があったんかもしれん。お前、まだ高校1年やもんな。はは」
無理して笑う黒岩を見てると、私も無理して笑ってあげやなって思う。
「くろ・・・・・・いわは、おっさんやもん、な」
涙を流しながら笑うのは、生まれて初めてやと思う。
笑うと、余計に涙が出てくる。
「俺は、もう好きじゃないから。だから、お互い今から自由な」
聞きたくない。
そんな言葉。
俺は好きでおるからって、言ってくれると期待してた。