センセイと私の不可思議恋愛
いつも言ってくれた。
“好きやで”って。
“萌ちゃんめっちゃかわいいやん”って。
女子サッカー部なんか作らんかったら良かった。
そしたら、こんなことにならんかったんや。
「女子サッカー部を作ったお前を俺はすごいと思ってる。部活だけはちゃんと3年間頑張って欲しい」
私の心の中が見えるん?
そんなこと言われたら、サッカー部作らんかったら良かったなんて、もう思われへんやん。
「頑張るに決まってるやん。私を誰やと思ってんの?」
強がってみる。
「せやな。俺がホレた女やもんな」
ふふって笑った黒岩の横顔が、愛しくて、抱きしめたいって思った。
黒岩はもう私を好きじゃないん?
私を遠ざけるための嘘やろ?
わかるよ。
私には。
だって、めっちゃ黒岩が好きやから。