センセイと私の不可思議恋愛
いつも歩いた道を、あの頃とは違う制服を着て歩く。
校門をくぐる。
うん。
何も変わってない。
「なんで緊張するんやろ~!」
「ほんまや。高校の制服着てるからめっちゃ違和感あるし」
ドキドキしながら、職員室へ。
おるんかな、黒岩。
まだ新学期始まってないから、部活の子がチラホラおるくらいで、廊下は静まり返ってた。
・・・・・・おった。
グレーのセーター着てる。
椅子の背もたれにもたれて、生徒のノートを見てる。
黒岩、頑張ってる。
ちゃんと、“先生”してる。
当たり前やけど。