センセイと私の不可思議恋愛
「せ~んせっ!!お土産あげる!!はいっ」
瑠美は、周りの先生の視線も気にせずに、私を黒岩の前に差し出した。
「お~、お前らか。土産って、小阪か?ええ土産、ありがとう」
黒岩までそんなこと言って。
「今日から高校生やな。どうやった?入学式は」
普通に、先生っぽい会話してる黒岩が、何か新鮮で。
久しぶりなせいもあるけど、感動するくらいかっこいいなって思う。
「ん?何、その目・・・・・・小阪、俺、そんなにかっこいい?」
こらーーーー!!
教師のくせに、そんな発言すんなよぉ~!
嬉しいけど。
「黒岩先生と萌、ラブラブやな。私はもう帰るわ」
ニヤニヤした瑠美が、私と黒岩の顔を交互に見る。
「あ、ちょっと待って。購買でパンでもおごるから待ってて」
黒岩は、ポケットの中に手を入れて、小銭を確認。
「んじゃ、いこか」
3人で並んで廊下を歩く。
もう中学生じゃない。
もうこの校舎は私達のものじゃないんや。
で、黒岩も・・・・・・もう私達の先生じゃなくなったんや。