センセイと私の不可思議恋愛
「姫華ちゃん、信じてへんよな?」
部活が終わって、部室で着替える。
無事に立派な部室を作ってもらったおかげで、英語準備室に行く回数が減った。
正式に顧問になったってことは、もう特別扱い的なことはあかんから、青山とも距離を置かないとってこと?
「信じて・・・・・・ないけど」
無理して少し笑った姫華ちゃんの瞳から、漫画みたいな大粒の涙がこぼれた。
「姫華ちゃん!!」
私と瑠美は姫華ちゃんに抱きついた。
無理してたんや。
練習中はずっと普通にしてたけど、限界やったんや。
「泣いてええから。姫華ちゃん」
「私・・・・・・もういやや。なんで青山先生のことなんか好きになったりしたんやろう。優しいこととか言われて、喜んだりして・・・・・・あほみたいや」
こんな姫華ちゃんを見るのは初めてやった。
姫華ちゃんが泣いてる。
「姫華ちゃん、私は信じてへんで。うちらの前におる青山がほんまの青山やと思うねん」
「せやで。私も信じてへん。青山に真相を確かめようや」
瑠美もそう言って、姫華ちゃんの肩を抱いた。
「もう・・・・・・いい・・・・・・ 聞きたくない。部活も休みたい」
それが本音やと思う。
私が姫華ちゃんの立場やったら、多分部活休んでしまうと思う。