センセイと私の不可思議恋愛
「そういえば、黒岩先生と小阪、ちゃんと話せたらしいやん」
緑川先生は、少し明るい表情でそう言った。
私も笑顔に戻る。
「そうなんですよ!!!さすが緑川先生です!!萌美を病院に連れて行ったのが黒岩先生で良かった」
「いやいや、その前の大越の作戦も良かったで?」
緑川先生が言う作戦と言うのは、試合の行きの道で、黒岩先生にノートを届けてって萌美にお願いしたアレのこと。
「でも、ノートにメッセージを書いたのがナイスですよ!」
「せやろ?俺もお前に影響されてきたみたいや」
「ほんまに良かった!あんなに好き同士やのに」
萌美の笑顔を思い出す。
ここ最近、ずっと無理してたもんなぁ・・・・・・
「好き同士でもうまくいかんこともあるねん。黒岩先生も、好きって気持ちだけで突っ走ることができひん年齢やし、自分が教師やから余計にな」
「難しいんですね。大人って」
私は少し皮肉っぽくそう言った。