センセイと私の不可思議恋愛
「今から話すことは、絶対に誰にも言わんとって欲しいねん。約束できる?大河内も、大事な生徒やし、アイツを傷つけるわけにもいかんから」
私と瑠美と姫華ちゃんは、ドキドキしながら頷いた。
「約束します」
今からどんな話が待ってるんやろう。
真剣な表情の青山に、ちょっとドキっとしつつ。
前かがみになって、話を待った。
「大河内が一年の時に、俺が英語教えとったんや。よく質問に来てたし、結構よく話してた。夏休み明けに、大河内が泣きながら俺んとこに来てん」
青山は、ひざに肘を乗せて、一点を見つめながら話していた。
「両親が離婚するって泣いてて・・・・・・実は俺の親も離婚してん。だから、めちゃ気持ちがわかったし、ずっと泣いてるからいろいろ話を聞いた。離婚してほしくないって言っても、やっぱり大河内の親は離婚することになって、毎日のように俺の所に来て、泣いてた」
親の離婚とか考えたことなかった。
それだけ私は幸せな家庭に生まれたってことか。
「もう立ち直られへんとか、生きてるのも嫌やとか言い出すから、俺は言った。“お前が立ち直るまで俺が力になるから。そばにおるから”って・・・・・・」
青山にそんなこと言われたら・・・・・・
惚れてまうやろっ!!!
「それが俺の間違い。そのセリフを、大河内は誤解した。お前らは、どう思う?」
青山はうちら3人の顔を順番に見た。
「もしかして、それを告白やと思ったとか?」
瑠美がそう言うと、青山は少し微笑んだ。
「そばにおるからって言ったから、それが付き合うってことやと勘違いしてん。俺も甘かったな。まさか、そんな意味にとるなんて思ってなかった」
そばにおる=付き合う
う~ん。
こじつけやん。