センセイと私の不可思議恋愛
「どしたん?俺に会えたのに、暗い顔して」
自信満々なこの黒岩は、そんな私の気持ちを知ってるんやろか。
「寂しいなって思っただけ。もうこんな風にここで話すことも少なくなると思うと」
「そうやな。教師と生徒としてこうしてここで話すのは、確かに減るけど。その分、いつか俺の彼女としてずっと一緒におれるやん」
瑠美は、興奮して喜んだけど、その“いつか”ってのが、私の不安を大きくするねん。
イイ女になる自信ないし。
いつ、黒岩が私に愛想尽かすか、わからんもん。
「なんや?」
「何もない」
「何か言いたいんやろ?だいたいわかるけど。女って約束欲しがるからな」
瑠美は、私と黒岩の会話を聞いてないフリして、窓の外を見てた。
でも、絶対に聞いてる。
「俺、彼女作る気ないって言うたやろ?お前が大人になるまで一人でおるから安心して」
胸が熱くなる。
黒岩は、黒岩なりに私を安心させようとしてくれてる。