センセイと私の不可思議恋愛





「どしたん?俺に会えたのに、暗い顔して」




自信満々なこの黒岩は、そんな私の気持ちを知ってるんやろか。




「寂しいなって思っただけ。もうこんな風にここで話すことも少なくなると思うと」




「そうやな。教師と生徒としてこうしてここで話すのは、確かに減るけど。その分、いつか俺の彼女としてずっと一緒におれるやん」




瑠美は、興奮して喜んだけど、その“いつか”ってのが、私の不安を大きくするねん。



イイ女になる自信ないし。



いつ、黒岩が私に愛想尽かすか、わからんもん。




「なんや?」


「何もない」



「何か言いたいんやろ?だいたいわかるけど。女って約束欲しがるからな」



瑠美は、私と黒岩の会話を聞いてないフリして、窓の外を見てた。




でも、絶対に聞いてる。





「俺、彼女作る気ないって言うたやろ?お前が大人になるまで一人でおるから安心して」




胸が熱くなる。



黒岩は、黒岩なりに私を安心させようとしてくれてる。





< 26 / 305 >

この作品をシェア

pagetop