センセイと私の不可思議恋愛



「黒岩の写真が出回ってんで。なんか、最近すごい人気やねん」




黒岩は、キョトンとして私を見た。





「キョトンってせんといて」




「何?この顔、好きなん?お前」





今日の黒岩は、そういうモードらしい。


日によって違うけど、全く相手にしてくれへん日もある。





「好きですけど・・・・・・何か?」




「ふふ。単純に嬉しいわ」




かわいい笑顔でそんなこと言われたら、もっともっと“好き”って言いたくなる。



でも、我慢我慢。





「黒岩、告白とかされたらどうするん?」



ほんまに話したかった内容じゃない。


でも、今を逃すと聞けない気がした。




「は?断るに決まってるやん。他に何があるん?」




その言葉を聞けただけど、涙が溢れそうになる。





「それなら、いいんやけど・・・・・・」




安心した。


私と黒岩は付き合ってない。


将来を約束しているわけでもない。




変な関係やけど、ちゃんと繋がってる。



< 268 / 305 >

この作品をシェア

pagetop