センセイと私の不可思議恋愛





さっき、マシュマロみたいに見えた雲は、形を変えていた。


別の雲に飲み込まれるようにして、そのうち見えんくなった。





はぁ・・・・・・



青春って、切ない。



涙の味がする。





瑠美も姫華ちゃんもみんな幸せになれたら良いのに。


みんなで笑って過ごしたい。






「萌ちゃん、俺は誰から告白されても、揺れたりせーへん。そのことだけしっかり覚えといて。ずっとそばで支えてやることはできひんけど、ちゃんと萌ちゃんのことは好きやから」




私だけ・・・・・・


幸せになるなんて。





苦しい。



こんなに嬉しい言葉をもらったのに、胸の奥が痛いよ。





「俺の力が必要になったらいつでも言って、できることはするから」




嬉し涙なのか、なんなのか、よくわからん。



何に対しての涙かわからん。




ただ、どうしようもなく、苦しかった。




大人になっていくってこういうこと・・・・・・?


ただ楽しくて毎日笑っていた日々には、もう戻れん気がした。





私達は、子供と大人の中間にいてる。



そのことが・・・・・・


苦しかった。




大人になんてなりたくない。







本気でそんなことを思ってしまった。





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