センセイと私の不可思議恋愛
「次は、爽やか王子が近付いて来ました!!」
また萌美の声。
今度ドキドキするのは姫華ちゃん。
「うわ!」
顔を真っ赤にして照れる姫華ちゃんの前を爽やか王子こと、青山先生が通って行く。
「裏の顔じゃないな~、今は」
萌美のその声をキャッチした青山先生は、ニヤリと笑った。
「何や?俺に質問あるなら、英語準備室に来なさい」
と、爽やかな笑顔で言った。
この青山先生、サッカー部の顧問として、超熱血指導してくれてる。
熱血って言えるのかどうかわからんけど・・・・・・
とにかく熱い!
黒岩コーチみたいに、内容が熱いわけじゃなく、
話が熱い!
“輝いてるぞ!”とか
“みんないい顔してるぞ”とか。
クサっ!!って感じやけど、それも面白い。
姫華ちゃんとの恋は、進展なしの状態。
顧問になってから、少し抑え気味の青山先生。
さすがに、部員と噂になったらやばいもんなぁ。
今までみたいに、姫華ちゃんを追いかけ回したり、抱きしめようとしたりしなくなった。
ホッとしたと言ってる姫華ちゃんやけど、きっと寂しいと思う。
この先、どうなるんやろう。
絶対お似合いやのに。