センセイと私の不可思議恋愛
「大越、ちょっとええか?」
練習後に呼び出してくれた緑川先生。
私は、嬉しさを隠すために、ちょっとめんどそうな顔をして、緑川先生の元へ向かう。
「俺、迷惑?」
いきなりそんなことを言う緑川先生に、めちゃめちゃときめいてしまった。
ちゃんと見てくれてたんや。
私の顔。
ちょっとした変化に気付いてくれたことが嬉しくて・・・・・・
「全然迷惑じゃないです。むしろ嬉しいです!」
な~んて言ってしまった。
嬉しさを隠そうとしてた自分がアホみたいやん。
「そうかそうか。それならええけど。あのな、クリスマスって練習休みたい?」
「え?クリスマスですか?」
「女子の部活の顧問したことないからわからんねんけど、やっぱりクリスマスに部活って嫌やろ?」
答えに困る。
私としては、練習を入れて欲しいけど・・・・・・
そりゃ先輩達は休みたいと思う。
でもでも!
私と萌美と姫華ちゃんは、絶対学校に来たい~!!
「緑川先生は予定あるんですか?」
生意気にこんな質問をしちゃった私に、緑川先生は最高の笑顔をくれた。
コツンと私の頭のてっぺんを突っつく。
「俺のことはど~でもええねん!」
その笑顔に、まじでまじでキュンキュンしまくってしまって・・・・・・
言ってしまった。
「私はクリスマスに緑川先生に会いたいです」
最近の私はおかしい。
私達3人はおかしい。
センチメンタルになってて、
とんでもないことを言い出したりする。
「え?俺に?練習したいって意味か?」
鈍感緑川先生は、目をくりくりさせて、私をじ~っと見た。