センセイと私の不可思議恋愛
瑠美がホレちゃった緑川純一郎のことか、担任が美人やってこととか、3人でいろいろ話した。
制服が違うだけで、あの頃と何も変わってないのに、ここが居場所じゃないんやって感じて、寂しくなった。
「お前、明日も来る?」
帰り際に、こんなことを言う黒岩。
私に会いたいんかな・・・・・・
めっちゃ嬉しいけど、毎日来てたら怪しまれるやん。
「明日は・・・・・・」
と断りかけると・・・・・・
「もちろん連れてくるから!!」
瑠美がそう返事をして、黒岩は嬉しそうに笑ってくれた。
まぁ、いっか。
しばらくは、“卒業を惜しんでる生徒”ってことで、怪しくはないもんな。
「携帯持ったら、一番に俺に教えろよ」
黒岩は、耳元でコソっとそう言った。
高校生になったら、携帯を持っていいってお父さんが言ってた。
そろそろ、欲しいなぁ。
だって、黒岩と電話できるんやもん。
「そろそろ携帯持ちたいなぁ。もちろん先生に教えるけど、一番に教えるのは瑠美かも」
「まじで??俺じゃないん?」
子供と大人が入り混じったような人。
受験に苦しんでいた時、私を救ってくれた教師の黒岩と、今目の前にいる甘えん坊な黒岩は別人に見える。
人っていろんな面を持ってるってことか。
明日も会う約束をして、中学校を出た。
こうして、私の新しい生活が始まった。
そして、黒岩との謎めいた恋も・・・・・・