センセイと私の不可思議恋愛
「緑川のあほぉ~」
石を投げる。
「お見合い相手のあほ~」
また石を投げる。
「緑川先生大好き~」
笑顔の瑠美が叫んだ。
泣きそうになってしまったのは私と姫華ちゃん。
瑠美の恋、まだまだ終わったわけじゃない。
恋は、その人が“うん、これでいいや”って思えた時が終わりなんかもしれん。
応援しよう。
瑠美の恋。
そして、瑠美が応援しようとしている緑川の新しい恋も、応援してあげないとあかん。
「ほんまは応援したくないけど、緑川も幸せになって欲しいな」
本心ではないけどそう言ってみた私に姫華ちゃんが反論。
「そんなん嫌~!好きじゃない相手と結婚して幸せかな?緑川先生も相手の女の人もかわいそうな気がする」
その通り。
でも瑠美は言う。
「好きになれるかもしれんやん。その人のこと。相手の人は絶対緑川先生の事好きやと思うから。だから、幸せになれるよ」
どこからくるんやろう。
その優しさ。
私には無理。
私は、黒岩にフラれたら「不幸になれ!」って思ってしまうかもしれん・・・・・・
瑠美みたいに寛大な心でおれる自信ないわぁ。