センセイと私の不可思議恋愛





「緑川のあほぉ~」




石を投げる。





「お見合い相手のあほ~」





また石を投げる。






「緑川先生大好き~」





笑顔の瑠美が叫んだ。






泣きそうになってしまったのは私と姫華ちゃん。








瑠美の恋、まだまだ終わったわけじゃない。







恋は、その人が“うん、これでいいや”って思えた時が終わりなんかもしれん。







応援しよう。



瑠美の恋。








そして、瑠美が応援しようとしている緑川の新しい恋も、応援してあげないとあかん。









「ほんまは応援したくないけど、緑川も幸せになって欲しいな」





本心ではないけどそう言ってみた私に姫華ちゃんが反論。








「そんなん嫌~!好きじゃない相手と結婚して幸せかな?緑川先生も相手の女の人もかわいそうな気がする」








その通り。



でも瑠美は言う。






「好きになれるかもしれんやん。その人のこと。相手の人は絶対緑川先生の事好きやと思うから。だから、幸せになれるよ」






どこからくるんやろう。



その優しさ。







私には無理。




私は、黒岩にフラれたら「不幸になれ!」って思ってしまうかもしれん・・・・・・



瑠美みたいに寛大な心でおれる自信ないわぁ。






< 290 / 305 >

この作品をシェア

pagetop