センセイと私の不可思議恋愛
「ここで私からも発表!」
いきなり立ち上がった姫華ちゃん。
「青山先生、来年の4月から転勤決定だそうです」
え・・・・・・
青山が?
嘘や・・・・・・
「まだ絶対内緒やで」
と姫華ちゃんは小声で言った。
呆然とする私と瑠美の顔を交互に見た姫華ちゃんは、笑顔で言った。
「私の恋ももうすぐ終わりです」
うちの高校は私学で、姉妹校が3つある。
だから転勤といってもその他の学校へ行くんやけど・・・・・・
転勤する先生はあんまりおらん。
「会えんようになるわけじゃないやん」
「そうや。終わりじゃないよ」
私と瑠美の言葉に、姫華ちゃんは首を横に振った。
「瑠美ちゃんと緑川先生の話を聞いて、私も勇気を出そうと思った。今日のお昼休みに青山先生と話したんよ。そしたら言われた。“縁があればいつかまた会えるから”って」
姫華ちゃんも勇気を出したんや。
「大人になった姫華と会える日を楽しみにしてるからそれまでええ恋しろよって言われてしまったんよ・・・・・・」
青山らしいと言えば青山らしい。
青山の本心も聞いてみたい。
緑川と同じように、恋しているように見えるんやけど。