センセイと私の不可思議恋愛
「当たり前やん。それに、もし先生が黒岩黒座衛門とか、黒岩権三郎之介とかそんな名前でも、好きな気持ちは変わらんもん。だから、名前なんて気にしてなかっただけ。先生そのものが好きやからぁ」
我ながら、ナイス言い訳!!
「それ・・・・・・ほんまか」
よしよし、ご機嫌顔になってきたぞ。
「車だってな、先生がボロボロのん乗ってたとしても気にせーへんし、先生が乗ってる車ならどんなんでも好きやもん」
「そんなに・・・・・・俺のこと、想っててくれたんか」
あぁ、素敵な単純さ。
ますます惚れるよ、黒岩。
「で、名前教えて」
「陽太。黒岩陽太。だから、ようちゃんって呼んで」
ほほ~。
確かに聞き覚えがあるようなないような。
【ヨウタ】って響きは誰かが話してるのを聞いたことがある気がする。
そっか~、陽太って名前か。
「めちゃかっこいい名前やん。どんな漢字?」
「太陽の逆。んで、陽太やけど」
照れくさそうにそう言った黒岩を、じっと見つめる。
だってさ。
私、太陽めっちゃ好きやねんもん。
毎日、ぽかぽかの太陽の光に癒されてる。
黒岩陽太・・・・・・名前にぴったりの太陽みたいな人。
私をぽかぽか照らしてくれる太陽みたいな黒岩や。