センセイと私の不可思議恋愛




新しい制服に、新しい教科書、新しいノートやペンに囲まれて、ウキウキする。



でも、ほんのちょこっと寂しさがあるのは、この場所に黒岩がおらんからや。



この楽しい毎日を黒岩には見せてあげられへん。



それが寂しかった。




ケータイを持ったから、毎日メールができるようになった。



でも、当たり前やけど昼間は絶対メールなんかない。



夜も帰るのが遅いみたいで、“ただいま”ってメール見ても、“おかえり”としか送られへん。



ほんまは、声が聞きたいなとか、

会いたいなって思うけど。





わがまま言って困らせたくない。




黒岩は、初めての担任で、めっちゃ精神的にも肉体的にも疲れてる。



それを、支えてあげれるほど、自分の力があるとは思えんねん。



だから、遠くから応援するくらいしかできひん。





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