センセイと私の不可思議恋愛



高校生になってから、今日が初めての体育の授業。



瑠美が惚れた緑川がどれほどの男か、見極めてやろ~っと。




「今日から、1年間よろしく。緑川純一郎です。1組のみんなは担任やから知ってると思うけど、2組のみんなは初めましてやね」



爽やかなスカイブルーのジャージを着た緑川純一郎は、体育教師と思えない細身の体で、声も繊細で。



でも、話し方が授業中の黒岩にちょっと似ていて、嬉しくなった。





「じゃあ、出席取ります」



ちょっと離れた場所にいる姫華ちゃんと目を合わせながら、緑川を観察。



「大越さん!」


「は、はははい」




瑠美のド緊張な返事を聞いて、笑いをこらえるのに必死。



青山とは全然違う緑川やけど、きっと生徒に好かれるタイプなんやろうなと思った。



偉そうじゃないし、優しそうな雰囲気やし。







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