センセイと私の不可思議恋愛
「でも・・・・・・教師やし」
うつむく姫華ちゃんに言う。
「最初からあきらめる恋なら、辛いだけやから、今すぐあきらめた方がいい!!姫華ちゃんみたいに可愛い子、もったいないもん。同級生でいくらでも姫華ちゃんと付き合いたい男子おるで」
キツイかもしれんけど、ほんまにそう思ったから。
姫華ちゃんの高校3年間を、ただ見てるだけの青山への恋で終わらせたくない。
幸せになって欲しいもん。
「うん。わかった・・・・・・そうやな。あきらめられるかどうか1日考えてみる」
そう言った姫華ちゃんは、前から歩いてくる青山から目をそらして、私と瑠美を見た。
「もうすぐチャイム鳴るぞ。まだ着替えてないんか~。はよ着替えて教室戻れよ」
こんなに近くで見るのは初めてやった。
青山颯。
去っていく背中を3人で見つめる。
そして、顔を見合わせる。
「やっば~!!!!超かっこいい!!」
一番大声で叫んでしまったのは、私やった。
で・・・・・・
姫華ちゃんが一言。
「あきらめるなんて、無理みたい」
私の高校生活はまだまだ始まったばかりやけど、楽しい仲間に囲まれて最高にいいスタートが切れた。