こんぺいとう【短編集】
当たり前だ。
毎日夜中まで勉強して、最近はテストテストで休みの日も学校に行っていた。
寝不足で当然。
なのに、怒ってしまった。
自分の寂しさばっかり募って、彼を労ることができなかった。……最悪だな、私。
「フられるかな」
自分で言っといて後悔。
心臓がギュッて締め付けられた。反射的に視界が滲む。
音を立てる携帯の向こう側にいる彼にとっては、今の私はただのお荷物だろう。
諦めたらいいのに、何度も、何度も、携帯は彼だけの着信音を響かせた。