こんぺいとう【短編集】





当たり前だ。

毎日夜中まで勉強して、最近はテストテストで休みの日も学校に行っていた。

寝不足で当然。



なのに、怒ってしまった。

自分の寂しさばっかり募って、彼を労ることができなかった。……最悪だな、私。


「フられるかな」


自分で言っといて後悔。

心臓がギュッて締め付けられた。反射的に視界が滲む。


音を立てる携帯の向こう側にいる彼にとっては、今の私はただのお荷物だろう。


諦めたらいいのに、何度も、何度も、携帯は彼だけの着信音を響かせた。





< 25 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop