こんぺいとう【短編集】





「……でも、俺はそんな佳奈さんが好きだから。それでいいよ」


「だから、ご飯食べに行こ?」なんて呑気な誘い文句に、私は簡単にほだされてしまう。





その後は簡単で。

ドアを開けた瞬間に見えた彼に抱き付いて仲直り。……まぁ、一方的に怒ってただけだけど。


「ごめんね」

「どうしたんですか、珍しく素直ですね」

「……っ、」


あまりにも優しく抱き返してくれるから、危うく大泣きしてメイクを崩すところだった。





< 28 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop