こんぺいとう【短編集】
「……あ、うん、わかるわかる」
「うん、だーれだっ」
「中村、くん、でしょ?」
「あたり~」
わかった途端に頭が真っ白になった。なんで、中村くんが私の番号知ってるんだろう。
中村くんは、最近、友達の紹介で知り合った同い年の男の子。実はかなりタイプだった。
会ったのは1回だけ。その時にアドレス交換なんてしてないし、もう会わない人だと思ってたのに。
「今日って土曜日だよね」
「……そーだね、」
とっくに日付が変わってるから、中村くんの言う通り、今日は土曜日だ。