こんぺいとう【短編集】
一気に覚醒したらしい圭介は、ワタワタとベッドの上で慌てるばかり。
そんな暇あったら支度しろ。
「私、先に行くから」
「ちょっ、何言ってんの!美羽も一緒に行くに決まってんだろー」
「はぁ?嫌よ」
「だーめっ!どうせ遅刻なんだから、そんなに急がなくてもいいじゃん」
「開き直るな!」
やっとベッドから降りて支度を始める圭介を横目に部屋を出る。
女の子の前でさっさと服を着替え出す神経を疑った。あんたの下着に興味はない。
「先行くなよー!」
部屋の中からそんな声が聞こえて、私は大きくため息を吐いた。