あやまる。

そうだ、次はあの本屋に行こう。

私のよく行くその本屋は、
品揃えが豊富とはいえないけれど、
マニアックな品が多く、私にはとてもありがたいお店だ。

店主のおじさんも、
とても親切にしてくれて、
入手困難な本を探してくれた事もあった。

あの人にも会わなくちゃ。

私は、また走った。




おじさんが、いつものように
笑顔で出迎えてくれた。

「ごめんなさい」

私はここでもそれだけ言った。

そして、また走り出す。


< 7 / 26 >

この作品をシェア

pagetop