空の彼方へ、2 イメージソングの詩集
夕日が美しく見える丘でグレイスはただひとり立っていた。



「…リリア…こんな俺でも…いいのか?一緒に住んでも…」


すると少し風が吹き、彼のエメラルドグリーンの長い髪が揺れる。



「リリア…俺…悪魔の子供だぞ?…どうしてこんな俺と…」



「…どうしてた?」




「あ〜!!いたぁ!急にいなくなったと思ったら、ここにいたんだな!」


すると突然リリアがやってくる。



「リリア?」


「珍しいな…お前がひとりで城をでるなんてさ」



「…なぁリリア…こんな俺でもいいのか?」


「え?」


「悪魔の子の俺が…一緒に住んでも…」


「まだ悩んでるわけ?私はあんたが…好きだし、今から離ればなれとかになんてなりたくないし」



「リリア…」



グレイスはリリアを抱きしめる。



「今も不安なんだ、お前が…お前が俺を嫌う日が来るんじゃないかって…っ」



「グレイス…そんなこと…あるわけないじゃん…」


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