永遠
「そうだよ」
・・・大丈夫。
ちゃんと笑えてる。
日和も気づいてないから大丈夫・・・。

【陽太Ver】
「陽太~?」
光莉の声がする。
俺は急いで走った。
何もなければいいけど。
「居たー」
俺はホッとしてその場にしゃがみ込んだ。
ん・・?
今光莉の唇赤くなかったか?
俺はそっと光莉の口元をみた。
赤い。血が出てる。
俺が聞こうと思ったら光莉が口を開いた。
「ごめん!あたし・・・トイレに居て・・・」
トイレに居たのか。
「トイレに居たのか!いいよいいよしょうがない」
「ごめんね・・・」
そんな謝んなよ。
少し沈黙が続いて俺は知らないうちに光莉に手を伸ばしてた。
「光莉、どうした?」
「・・・な、にが?」
「口。切れてるぞ」
「あ・・・転んじゃったのかな」
転んだ・・?
んなわけねぇー。
何回も喧嘩してた俺にはわかる。
殴られた・・・傷?
「転んだ?」
「うん・・・」
隠そうとしてる。
光莉が困ってる。
俺は知らない振りした。
「光莉いつもボーっとしてるからな。大丈夫か?」
「うん」
誰だ・・?
光莉を殴った奴は。
俺は日和に電話した。
「・・・もしもし?光莉居たぞ」
電話をし終わった俺は光莉の腕を掴んだ。
「おし行くか」
「えっ!?どこに行くの?」
「保健室~」
俺は日和に手当させるために保健室に向かった。
「さっ座って」
光莉は日和の近くのイスに座った。
「痛そうだね・・・。」
日和が慣れた手つきで手当てする。
「慣れてるね」
光莉が驚いてる。
目がめちゃくちゃ開いてるし。
「ん?あーまぁね!陽太がよく喧嘩してたからしょっちゅう手当てしてあげてたんだ」
そういった日和は俺を見た。
・・・どうやら日和も気づいたらしい。




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