永遠
日和に手当してもらってあたしは教室に向かった。
あたしたちが教室に行ったらもうみんな帰ってた。
あたしは陽太と日和に手を振って玄関に向かった。
「手当してもらったの~?大丈夫~?」
・・・あの時の。
その瞬間思いっきり貼ってきたガーゼをはがされた。
「いたっ!」
「あっ!ご~めん~」
女子がみんな楽しそうだ。
「ちょっときなっ」
あたしは無理やり連れて行かれた。
目隠しされててどこにいるのかわからない。
でも急に止まってやっと目隠しを外してもらえた。
「あんたこりないの?授業中まで陽太に迷惑かけてんじゃねぇーよ!」
「・・・あんたたちのせいでしょ!」
もう負けない。
今、こんな状況だけど詩が浮かんできた。
どんなに辛くても、
どんなに怖くても、
どんなに痛くても、
待ってる人がいる。
あたしを必死に探してくれる人がいる。
こんなあたしを信じてくれてる人がいる。
だから負けない。
あの人が教えてくれたんだ。
あたしは逃げようと一人一人押して行った。
「いたっ!」
「なにすんのよ!」
女子が怒鳴る。
前のあたしだったら怖くてなにもできなかった。
でも・・・なんだかあの人が鼻歌であたしの曲を唄ってる気がする。
唄いながら『頑張れ!』って言ってくれてる気がする。
あたしはもう少しのところで腕を掴まれた。
「なにすんだよっ」
あたしはマットの上に倒された。
「一生ここにいろっ!」
体育用具室に閉じ込められた。
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