永遠
出会い
いつものように唄う。
唄ってる時は生きてる感じがした。
・・・あたしは唄うことしかできない。
ギターでリズムを取って一本一本弦を引く。
そして・・・
今の気持ちを唄にする。
唄に乗せて想いを届ける。
一通り唄ったらようやく陽が昇ってきた。
「はぁ・・・」
また長い長い一日が始まる。
いつもみたいに溜息を吐いて思った。
小さい頃に言われた。
“溜息を吐くと幸せが逃げちゃうよ”
よく言うけど、本当かわからない。
溜息を吐かなくても幸せは逃げるもの。
いつもそう思ってた。
あたしに幸せなんてこない。
リビングにはパンの焼けた香りがする。
「今日はお出かけ?」
お姉ちゃんがあたしに遠慮がちにそう聞く。
「うん」
「そっか。気おつけてね」
「うん」
いつもこんな感じで会話は終わる。
あたしの家にはお姉ちゃん二人とあたし。
お母さんとお父さんは同じ職場で働いてて仕事場の近くにあるマンションで暮らしてる。
・・・寂しくなんかない。
だってあたしは親に愛されたことがないのだから。
優しさを知らない。
友達の優しさもしらない。
いや・・・もしかすると優しさが怖いのかもしれない。
優しさなんて―・・・
今日もまたそんなことを考えてしまった。
いつか、こんな考えをしなくて済む日がくるのかな・・・?
あたしはそっと家を出た。
外はちょっと寒い。
あたしはマフラーを首に巻いて“あの場所”に向かった。
「いらっしゃいませ」
いつも来る喫茶店。
ここではいつも珈琲を頼んでる。
絶対に飲まないけれども頼んでる。
あたしはこの喫茶店で流れる音楽を聴きながら珈琲の香りを楽しんでる。
「おまちしました」
頼んだ珈琲をバイトの子が持ってきてくれる。
この女の人はきっとあたしと同じ年だろう・・・。
そんな毎日毎日くだらないことを考えては唄いに行く。
今日も唄いに行く。
人が通らない公園へ。
あたしは公園のベンチに座った。
唄ってる時は生きてる感じがした。
・・・あたしは唄うことしかできない。
ギターでリズムを取って一本一本弦を引く。
そして・・・
今の気持ちを唄にする。
唄に乗せて想いを届ける。
一通り唄ったらようやく陽が昇ってきた。
「はぁ・・・」
また長い長い一日が始まる。
いつもみたいに溜息を吐いて思った。
小さい頃に言われた。
“溜息を吐くと幸せが逃げちゃうよ”
よく言うけど、本当かわからない。
溜息を吐かなくても幸せは逃げるもの。
いつもそう思ってた。
あたしに幸せなんてこない。
リビングにはパンの焼けた香りがする。
「今日はお出かけ?」
お姉ちゃんがあたしに遠慮がちにそう聞く。
「うん」
「そっか。気おつけてね」
「うん」
いつもこんな感じで会話は終わる。
あたしの家にはお姉ちゃん二人とあたし。
お母さんとお父さんは同じ職場で働いてて仕事場の近くにあるマンションで暮らしてる。
・・・寂しくなんかない。
だってあたしは親に愛されたことがないのだから。
優しさを知らない。
友達の優しさもしらない。
いや・・・もしかすると優しさが怖いのかもしれない。
優しさなんて―・・・
今日もまたそんなことを考えてしまった。
いつか、こんな考えをしなくて済む日がくるのかな・・・?
あたしはそっと家を出た。
外はちょっと寒い。
あたしはマフラーを首に巻いて“あの場所”に向かった。
「いらっしゃいませ」
いつも来る喫茶店。
ここではいつも珈琲を頼んでる。
絶対に飲まないけれども頼んでる。
あたしはこの喫茶店で流れる音楽を聴きながら珈琲の香りを楽しんでる。
「おまちしました」
頼んだ珈琲をバイトの子が持ってきてくれる。
この女の人はきっとあたしと同じ年だろう・・・。
そんな毎日毎日くだらないことを考えては唄いに行く。
今日も唄いに行く。
人が通らない公園へ。
あたしは公園のベンチに座った。