永遠

初めて

あれからなんもされなくなった。
それどころか・・・
「光莉ちゃーん!!これあげる!」
いろんなものを貰うようになった。
「ありがとう・・」
雰囲気が変わってる。
急にどうしたんだろう。
あたしは陽太に視線をやるとニコニコしてた。
「陽太・・・」
「ん?」
「今日いいかな?」
「何々?」
「暇だったら音楽室に来てください」
「おう!」
初めて陽太を誘った。
今日は陽太に曲をプレゼントする。
あたしの思いのこもった曲を。
・・・あたしは一人音楽室に向かった。
ドアを開けるとあたしよりも先に陽太が居た。
「どうしたの?」
「光莉から呼んでもらえんなんてラッキーだからさ!早めに来た」
「そっか」
「んでどうした?」
「今日は曲を聴いてほしくて・・・」
「おうー!聞く聞く!!」
あたしはイスに座って・・・
「聞いてください。『永遠』」
あの頃のあたしはなにもなかった。
ただ生きてるだけで、生きてる意味さえわからなかった。
人を信じることができなかった。
でもそれも・・・全部君が教えてくれた。
君に出会って世界が変わった。
forever 伝わってる?
forever 聞こえる?
今の気持ちを伝えたいよ・・・。
初めて恋もしたし、キスもした。
初めてのキスは優しいキスでした。
君が言った言葉・・・忘れられずにいる。
君の言葉が君の存在があたしに勇気をくれた。
forever ドキドキするよ
forever 誓うよ。
永遠に君と一緒だよ
その言葉忘れないで。
・・・唄い終ったら陽太はあたしに抱き着いてきた。
「これって俺のコトだよな?」
「うん・・・」
「すげぇーな。マジ嬉しい。」
「よかった・・」
「ありがとな」
「あたしの気持ち伝わった・・・?」
「伝わってねぇーわけねぇーだろ」
「・・・・」
「永遠に一緒だ」
「うん」
その日、陽太と初めて繋がった。
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