なんだか酷い短編集
「何?これ」
「これ、君の趣味?」
テーブルに置いてあった物を持ち上げて、彼が言った。
「飾りじゃないよ、実用品」
そもそも、使わないものは置いておかないのが僕の主義だ。
初めてソレを見たらしい友人は、
興味深そうに観察している。
「ひょっとして、使い方解らないの?」
うん。と頷くのを見て、
僕は微笑んで彼の手ごとソレに触れる。
「教えてあげようか、実演で」
そう言うと、彼も微笑んだ。